甘酒に含まれる育毛成分と効果
甘酒は、神社などで初詣に来た人にふるまわれたりすることで日本人には馴染みのある飲み物です。甘酒はなんと、江戸時代の夏バテ防止の風物詩として親しまれてきていて、俳句の季語にもなっています。甘酒には、甘酒ならではの栄養分が豊富に含まれていますが、そのほとんどが薄毛に良いとされる成分ばかりなのです。きっと甘酒の効果を知れば、薄毛対策アイテムに取り入れたくなるはずです。しかし、甘酒はおいしくないという人もいるようです。薄毛効果と成分にふれながら、おいしく飲むためのレシピもお伝えしていきます!
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甘酒を飲めば薄毛に効果バツグン!コラーゲンや乳酸菌サプリもいらない?
毛包は、皮膚の下の毛根部分をおおうものです。年をとると毛包の衰えのために、薄毛になるとも考えられています。毛包が衰える理由は、コラーゲンを分解してしまう酵素によって、コラーゲンが減少するからです。そもそも毛包はコラーゲンがサポートしています。
コラーゲンがなくなれば、毛包が弱るので毛が育たなくなってしまいます。甘酒はコラーゲンを増やすビタミンB7のビオチンが入っているので薄毛に良いのです。B7はじめ、食材のたんぱく質をアミノ酸に分解するビタミンB群も甘酒には豊富にあります。
甘酒は日本のヨーグルトと例えられるくらい、乳酸菌が豊富です。乳酸菌によって、腸内環境が整えられます。腸内環境を整えると腸がぜん動運動をするので、代謝が良くなります。結果、体全体の血流が良くなり、頭皮にまで十分栄養がわたります。便秘が解消されると、ストレスも少なくなります。ストレスは交感神経を優位にさせ、交感神経は血液を心臓に集めて人体を保護しようとするので、頭皮へ血液が十分に行き渡らなくなり薄毛につながります。
ストレスがたまると、睡眠が十分とれない状態になり、夜に分泌される育毛のための成長ホルモンが少なくなり薄毛になります。さらに、睡眠不足は新しいストレスとなり、悪循環を引き起こすというわけです。実は、甘酒自体にストレスを解消する成分であるGABAも含まれています。便秘解消とGABAでダブル効果ですね。
甘酒だけの育毛成分があるってホント!?
この成分のことを知ることで、今すぐ甘酒を買いに走りたくなるかもしれません。甘酒にはアミノ酸の1種であるエルゴチオネインが含まれています。エルゴチオネインは1グラムあたり100万円もする高価な育毛成分です。どうしてこんなに高価なのか、それはビタミンEの7000倍もの抗酸化力を持っているからなのです。結果、毛母細胞を弱らせることなく活性化できるので、細い毛が太く育ってくれます。
エルゴチオネインはアミノ酸結合のペプチドの1種で、毛の隙間に入りこむことができるので、育毛につながります。しいたけなどのきのこ類にも入っています。エルゴチオネインは水に溶けて、熱に強いので煮物や炒めものにしても栄養は壊れることはありません。今日から甘酒としいたけを毎日摂るようにしてはいかがでしょうか。
抗酸化作用が強いということは、紫外線による頭皮の傷み、喫煙による毛細血管の酸化、睡眠不足はじめ、仕事や人間関係などによるストレスなどの解消にも効果が期待できるということです。そのため、頭皮の環境が良くなり、育毛にもつながるというわけです。毛はたんぱく質が9割を構成しており、アミノ酸はたんぱく質をケラチンにするのに必要な重要成分です。甘酒にはエルゴチオネインはじめ、18種類のアミノ酸のうち、9種類のアミノ酸がバランス良く入っているので、毛に十分な栄養を与えることができます。
薄毛対策にバッチリ!な甘酒には2種類ある
甘酒にはビタミンB1、B2も豊富に含まれているので、たんぱく質をアミノ酸に分解する時に有効なだけでなく、頭皮やおでこをはじめお肌のハリも良くなります。薄毛の育毛効果はもちろん、すでに生えている毛のツヤやハリまで良くなってくるのが甘酒パワーです。そんな育毛効果満載の甘酒ですが、実は2種類あるのです。
- 酒かす甘酒・・・甘くないので砂糖が必要
- 米こうじ甘酒・・・自然発酵させて甘い糖にしていきます
かす汁などで使われる酒かすを使って作った甘酒には当然アルコール成分が入っています。アルコールに抵抗がない人の場合は、酒かす甘酒がおすすめです。育毛に必要である、たんぱく質、そしてたんぱく質をアミノ酸に分解するビタミンが、米こうじ甘酒よりも多く入っているからです。
アルコールが苦手な方は、無理に酒かす甘酒を飲まなくても大丈夫です。米こうじ甘酒でも十分育毛効果は期待できます。米こうじの場合は、生こうじと乾燥こうじがあります。乾燥米こうじは生米こうじを乾燥させたものです。生米こうじは米にこうじ菌をつけて乾燥させたものです。どちらが甘いかといえば、生米こうじでしょう。しかし、乾燥米こうじでも十分育毛に必要な有効成分を取り入れることはできますし、使わなかった分の保存期間も長いです。
脂肪分は血液をドロドロにし、頭皮への栄養不足につながります。
酒かす甘酒には脂肪分を体の外へ排出してくれる成分レジスタントプロテインが豊富に入っています。しかし、熱い甘酒が好きな人は注意が必要です。甘酒は60℃以上では成分が壊れてしまうからです。江戸時代の人も夏バテ防止に冷たい甘酒を飲んでいたそうです。
薄毛の人におすすめ!甘酒レシピご紹介
簡単にできる甘酒レシピをご紹介します。今回は乾燥米こうじを使いましょう。
【準備する物:1リットル分】
- 乾燥米こうじ:200グラム*くだいておきましょう。
- 水:400CC
- 米:1合(200mlまたは180CC)*もち米のほうが甘くできあがります。
- 炊飯器
- 温度計
- 煮沸消毒したしゃもじ
次に、作り方の手順を詳しく解説します。
- 米を2合の水で、お粥に炊く
- 炊き上がれば、準備した水400CCのうち、200CCを加え、温度計を使いながら60℃まで下げましょう。
- 【2】に乾燥米こうじを加えて混ぜる。
- 残りの水を加熱して加えてさらにまぜる。*水の温度は高くしておき、60℃に下げるようにする。
- 炊飯器に内がまを入れ、保温ボタンを押す。
- 【5】にはフタをせず、タオルをかけておくだけにする。*こうじ菌は呼吸をしていますので通気性を良くするためです。
- 【3時間ごとに混ぜ、その時に60℃をキープしているかもチェックします。よく混ぜると甘くなります。温度が低すぎる場合は、炊飯器のフタをして調整してください。*温度が60℃を超えると死滅しますし、50℃以下になれば発酵しないので要注意です。
- 8時間後に甘くなっているはずです。
- できた甘酒を常温で冷まし、ミキサーにかければできあがりです。冷蔵庫で保管してください。
甘酒の味が苦手な場合、応用ができます。甘いのでお砂糖の代わりになるんですよ。冷たいまま飲むのがコツです。
- スムージードリンクに入れる
- ヨーグルトに混ぜる
- ココアを混ぜて飲む
- 冷たいコーンスープに入れる
- 牛乳ときな粉を入れる
- いちごにかける
- ドレッシングの砂糖代わりに入れる
- ざるそばやそうめんのつゆに入れる
- 冷奴の醤油の上にかける
などなど。是非お試しください。
おいしい甘酒で薄毛解消に乾杯しよう!
薄毛に嬉しい効果の甘酒。毎日大さじ1の甘酒を飲むことで、薄毛の対策をしていきましょう!
今回のポイントまとめ
- 毛包回復~コラーゲンを作る
- 便秘、ストレス解消
- ビタミンEの7000倍~抗酸化作用のエルゴチオネイン
- ビタミン、アミノ酸で薄毛解消
- 甘酒は2種類
- もち米で作るほうが甘い
- 砂糖代わりに使える