飲酒と薄毛の関係を調査!
1日で適量とされるお酒の量は、500mlのペットボトル1本くらいだと言われています。しかし、行事や飲み会があるたびに飲みすぎを繰り返していると、薄毛になる可能性も出てきます。
お酒のアルコールは糖に分解されますが、お酒を飲みすぎると糖質の過剰摂取となり、肥満や血行不良となります。その結果、栄養が十分行きわたらずに薄毛が進行してしまいます。お酒と薄毛の関係についてお伝えしていきます。
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飲酒は肝臓疾患だけでなく薄毛にも悪影響
お酒は昔から百薬の長といわれてきました。しかし、飲みすぎると薄毛につながると考えられています。
お酒を飲むと、アルコールは肝臓に運ばれて分解されます。肝臓は人体で1番大きく、温度が高い臓器で、栄養分を分解し消化液を作ったり、余った栄養分を貯蔵するほかに、毒素の中和も行っています。
全身をめぐる血液のうち約20%は肝臓へ運ばれます。お酒を飲むと肝臓へ運ばれる血液にはアルコールがたくさん含まれています。アルコールは胃で2割、肝臓で8割が糖に分解されます。
糖は生命維持のためのエネルギーなので、身体には必要な物質です。適度な飲酒が百薬の長といわれているのはそのためです。ところが、お酒を飲みすぎると分解された糖が増えすぎてしまい、使いきれずに肝臓にたまっていきます。肝臓にたまった糖はやがて脂肪に変わり、貯蔵されると脂肪肝となってしまいます。1日に日本酒を1リットル飲む生活を5日続けるだけで、ほとんどの人は脂肪肝になると考えられています。脂肪肝になると、肝臓が機能せず栄養素の分解がうまくいかなくなり、全身に必要な栄養が運ばれなくなってしまいます。
心臓から離れている頭皮の毛細血管にも十分な栄養が行きわたらないだけでなく、頭皮の皮脂分泌が増えるため抜け毛や薄毛の原因になるというわけです。
薄毛に加えてハゲ(AGA)も飲酒で進行する?
お酒のアルコールを糖に分解する途中でアセトアルデヒドという毒性の強い物質が発生します。アセトアルデヒドを無害なものにする過程で毛の成長に必要なタンパク質やビタミンを大量に消費してしまいます。そのため、頭皮にはタンパク質やビタミンなどが行きわたりにくくなってしまい、頭皮環境を悪化させます。
また、アセトアルデヒドは、AGA(男性型脱毛症)を進行させる物質でもあります。
AGAは、男性ホルモンのテストステロンが、毛球内などにあるⅡ型の酵素と結びつくことでできるDHT(ジヒドロテストステロン)が原因であるとされています。
お酒を大量に飲むと毒性の強いアセトアルデヒドを無害化するのに時間がかかり、体内に残ってしまいます。体内のアセトアルデヒドはDHTの生成を促してしまうため、AGAによる薄毛を進行させてしまいます。
さらに、アセトアルデヒドは眠りの質を悪化させ、睡眠不足ももたらします。睡眠不足になると育毛のための成長ホルモンが分泌されにくくなります。そして睡眠不足は身体にとってストレスにもなりますので、交感神経が優位になり、身体は戦闘態勢となります。
身体を守るために、血液が心臓や脳の中心部分に集まるので、頭皮は血行不良になります。その結果、薄毛が進行するというわけです。大量の飲酒によるアルコールの過剰摂取は、肝臓に負担をかけるだけでなく、薄毛も進行させてしまいます。
飲酒も適量を守れば抜け毛・薄毛予防になる?
お酒は飲みすぎてしまうと肝臓に負担をかけ、薄毛を進行させてしまうことがわかりました。では薄毛の人は全くお酒を飲まない方が良いのでしょうか。
お酒にはリラックス効果や食欲増進効果があると考えられています。お酒を飲むと血行が良くなります。適度な飲酒では血行促進により身体がリラックスし、ストレス解消につながるとされています。また、お酒を飲むことで胃腸の働きが活性化されることもあり、食欲が増して頭皮に必要な栄養が行きわたりやすくなります。
「適量」のお酒は身体にも良い効果をもたらすようですが、「適量」とはどれくらいのことでしょうか。厚生労働省はアルコール20gまでを適量としています。20gのアルコールは日本酒(清酒)なら180ml程度、ビールなら500ml(中ビン1本程度)、ワインなら200ml、焼酎は70ml(35度の場合)となります。
しかし、アルコールの分解能力は個人差がありますので、お酒を飲むと赤くなりやすい人はさらに少なくした方がいいかもしれません。
また、お酒には睡眠を促す作用もあるようです。睡眠不足も薄毛の原因です。夜型になれば、夜10時から午前2時くらいまでに分泌する、毛の成長を促す成長ホルモンが出にくくなります。眠れないときには少量のお酒を飲むことでぐっすりと眠れるようになることもあるようです。
ただし、常用してしまうと中毒となってしまうので要注意です。
ドイツが薄毛大国な理由~日本食に注目
ビールのホップには、女性のエストロゲンに似たフィストロゲンが多く含まれています。適量のビールは育毛によいとされています。
しかし、ビール大国であるドイツは薄毛大国でもあります。その理由はアルコール摂取のしすぎです。ドイツではミネラルウォーターよりもビールの方が安いため、ビールをよく飲むのだそうです。
その結果、ビールを飲みすぎることとなり、アルコールを過剰摂取しています。アルコールの過剰摂取は糖分の過剰摂取となり、肝臓に負担をかけ、全身の血行不良を招いています。そして頭皮も血行不良となり、薄毛になります。ドイツ人の4人に3人が肥満体質のため、薄毛になりやすいようです。
ドイツでの食事は脂肪や糖分が多いだけでなく、塩分も高めの食事が多いそうです。塩分の過剰摂取はヘアサイクルを長くする成分である、IGF-1が作られにくくなるので、ヘアサイクルが短くなりさらに薄毛体質となっているようです。
ドイツの食事と比べ、日本食は塩分、糖分、脂肪分が控えめです。近年、日本食はヘルシーであると世界からも注目されています。日本食は「だし」による味付けで素材のうまみを引き出し、油を使う調理法も少なめです。そのためカロリーも控えめです。
タンパク質は魚、大豆が中心、野菜もたくさん摂取できます。みそ、しょうゆ、納豆、梅干しやぬか漬けなどの発酵食品なども多く、身体の調子を整え、バランスよく栄養が摂取できます。
つまり、日本食は毛によいとされる大豆タンパク、ビタミンB群、亜鉛、発酵食品が豊富なのです。今こそ、薄毛にお悩みの方は日本食を活用すべきですね。
飲酒は適量なら薄毛対策になる!
毎日適量のアルコールで薄毛対策をしていきましょう。
飲酒と薄毛の関係についてのまとめ
- 適量なら薄毛解消アイテムになる
- 飲みすぎによるアセトアルデヒドはAGAを悪化させる。
- 飲みすぎは脂肪を増やすのでAGA以外の薄毛にも悪影響
- ドイツは薄毛大国:アルコール、塩分、脂肪分のとりすぎに注意