ビタミンCの育毛効果とは?
美容を保つ栄養素として、昔から多くの人が知るビタミンCですが、実は髪の育毛にも欠かせない成分であることはご存じでしたか?
そこでこの記事では、ビタミンCの育毛効果に着目し、効果的な摂取方法や相性の良い栄養素などを一緒にご紹介します。ビタミンCは、私たちの身近にある食品で簡単に摂取ができるので、ぜひ参考にしてはいかがでしょうか。
薄毛にビタミンC効くの?発毛との関係性
まずは、ビタミンCが発毛に欠かせないと言われる理由からお伝えしていきます。働きを知るだけでも、どれだけ私たちの身体に必要な栄養素であるかが分かるでしょう。
ビタミンCの働き
ビタミンCは、さまざまな働きを担っていますが、具体的には以下のような機能が期待されます。
- しみ・そばかす・しわを防ぐ
- 免疫力アップ
- ガン・動脈硬化の予防
- 抗ストレスホルモンの生成
- アルコールの分解
- 肝臓の解毒
- 活性酸素の働きを抑制
- コラーゲンの生成
改めてみると、健康を維持する上で大切なものばかりだと気付かされます。
発毛とビタミンCの関係
ビタミンCが身体に良いことが理解できたところで、肝心の発毛との関係に話題を移していきます。まず、発毛に欠かせない理由としては、次のようなものが挙げられます。
- 毛細血管を強くする→髪に栄養が運ばれやすくなる
- 鉄分の吸収をサポートする→髪に酸素が届きやすくなる
効率良くビタミンCを摂取して発毛を促すには!
ビタミンCは人の体内では生成されない栄養素のため、外から取り入れなければ、減っていくばかり。ビタミンCの働きが多岐にわたることから見ても、毎日積極的に摂りたい栄養素だということは明らかです。こちらの項目では、ビタミンCの摂取方法をご紹介します。
1日の摂取量
ビタミンCの1日あたりの必要摂取量は、1日100mg程度です。妊娠中、あるいは授乳中の女性は、この1.5倍の量のビタミンCが必要になります。
美白目的などを考えると、1日あたり2,000gmを目指すのが良いとされています。ビタミンCの摂取には、食事だけではなくサプリメントを併用すると良いでしょう。
ビタミンCを多く含む食品
ビタミンCを多く含む食べものと聞いて思い浮かべるのは、果物や野菜が多いかもしれません。そこで、ビタミンCの含有量が多い食品を種類別に集めてみましたので、ご覧ください。
野菜・果物 |
赤ピーマン ピーマン ゆず レモン 芽キャベツ ケール 柿 |
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魚介類 |
めんたいこ たらこ すじこ いくら |
海藻類 |
焼きのり 味付けのり 青のり ワカメ とろろ昆布 |
その他 |
くり 銀杏 サツマイモ じゃがいも ロースハム ベーコン |
こうしてみると、ビタミンCが含まれる食材はどれも手に入りやすいものばかりです。魚介類などにも含まれており、種類も豊富のため、献立次第で上手に摂取できるのではないでしょうか。
ビタミンC誘導体
先ほどは、ビタミンCが多く含まれる食品をご紹介しましたが、ビタミンCを効率的に吸収しやすくする成分として、ビタミンC誘導体というものが存在します。
ビタミンC誘導体はよく化粧水に含まれる成分で、ビタミンCの吸収率を高め、安定した状態に導くための成分です。お使いのスキンケア商品にも、ビタミンC誘導体という表記を見つけられるかもしれません。
ビタミンCは水溶性
ビタミンCを上手に取り入れるためには、水溶性という性質に気を付けなければなりません。せっかくビタミンを多く含む食品を集めたとしても、体内に入る前にビタミンCが水に溶けてしまっては台無しです。
できれば、丸ごと食べられる果物や野菜、ゆでるなどの調理が不要な野菜を選ぶなども効果的です。どうしても食事で摂れない場合は、サプリメントを活用するなどもアリでしょう。
ビタミンC不足による弊害
ビタミンCが不足すると、風邪・疲労・ストレス・肌トラブルなどの原因にもなるため注意が必要です。また、ビタミンCの欠乏により、壊血病という病気になる可能性があります。
壊血病は、皮膚や歯肉が衰弱になり出血を招く病です。これにより、毛細血管も不健康な状態に陥るため、髪の毛の発育にも悪影響を及ぼすことになるのです。
ビタミンCの過剰摂取
ビタミンCを過剰に摂取することによる副作用的症状はないとされています。しかし、1日あたりの摂取量が3,000mgを超えると頭痛や吐き気、胃腸障害といった症状が起きる可能性があります。
育毛・発毛を阻害するビタミンCと相性が5つの事
ここからはビタミンCと相性の話です。最初に相性が悪い組み合わせとして、5つご紹介します。せっかくのビタミンCを台無しにしないために、参考にしてください。
喫煙
日本の喫煙者全体の人口は減少傾向にあるものの、根強い愛煙者がいるのも事実です。ビタミンCとの関係から見ると、タバコ1本の喫煙で、ビタミンCが約25mg消費されることになります。1日にタバコを10本吸う人の場合、それだけで250mgが消費される計算です。
このように、喫煙者は日常的にビタミンCが欠乏する傾向にあるため、育毛を考えたときにも、非喫煙者よりも多くビタミンCが必要になります。
ストレス
人の自律神経は交感神経と副交感神経をバランスよく保つことで健康をコントロールしています。職場などで、過剰なストレスを受けると、人は交感神経が優位になり、いわゆる戦闘態勢に入るため、アドレナリンを過剰に分泌します。
アドレナリンを分泌するときには、多くのビタミンCが消費されるため、日常的にストレスにさらされている人は、意識してビタミンCを摂取しましょう。
スマホ
スマートフォンやパソコンは、今や誰でも日常的に触れる機会があります。
実は、眼精疲労の回復には、多くのビタミンCが使われます。また、ゲームや読書など、目を酷使する傾向にある人も、実はビタミンCの消費量が多いのです。
運動
運動は育毛のためには良いのですが、汗をかくことでビタミンCが流れてしまい、また、活性酸素を排出するためにも多くのビタミンCを失います。
有酸素運動をすることは血行促進になるため、毛髪には良いのですが、しっかりとビタミンCの補給を行うことを忘れないでください。
飲酒
お酒はストレス解消にも役に立ちますが、アルコールを分解する際にもビタミンCが大量に消費されるため、ほどほどにするよう心掛けましょう。
ビタミンC摂取のコツを覚えて育毛効果を高める!
最後に、ビタミンCと相性が良い組み合わせをご紹介していきます。相性が悪いものとセットで覚えておくと役に立つでしょう。
満腹時
ビタミンCは空腹時に比べ、満腹時の吸収率の方が1.5倍以上とも言われます。したがって、食後にビタミンCを多く含むフルーツを食べるのがおすすめです。
ビタミンP(ポリフェノール)
ビタミンP(ポリフェノールの一種)はビタミンCを酸化から守るだけではなく、働きを高める役割をしてくれるため、ぜひ一緒に摂りたい成分です。ビタミンCとビタミンPの両方が入っている食品の代表格として、冬の果物みかんがあります。
分割摂取
ビタミンCは、1度に大量に摂取するよりも、分割して摂る方が効率よく吸収されるため、3回の食事でバランスよく摂りましょう。
健康な髪を育てるには必要な栄養素!
ビタミンCは健康的な育毛以外にもさまざまなシーンで消費されるため、普段から意識して摂取すべき栄養素の1つです。
また、ただ量を摂れば良いというものでもなく、いかにして常に体内にビタミンCが回る状態にするかが重要なポイントでしょう。
育毛対策の1つの知識として、参考にしていただければ幸いです。